島根県宍道湖から漁師直送! 新鮮で大きなヤマトしじみをお届けします。

トップ > Dr.中村のしじみ講座

Dr.中村のしじみ講座 しじみの詳しいお話

食性と産卵生態

食性
ヤマトシジミは湖底の砂泥に潜って生活しており、取水管を使って水と一緒に水中の植物プランクトンを体の中に吸い込み、鰓でこしとって食べます。鰓から取り込まれた餌は内臓を包んだ袋(外套膜)の前端背方にある口に運ばれます。
口の中に歯舌はありませんが唇弁という左右2対の肉片で食物の適否を選別します。餌として使用できない砂などは、胃に取りこまないで直ちに排出します。

産卵生態

写真の様にヤマトシジミには雄と雌があります。
雄は貝の内部の生殖巣が白く、雌は黒いので雌雄の判別ができます。
雄は精子を、雌は卵をそれぞれの出水管から水の中に放出し、水中で受精します。
産卵時期は水温との関係が強く、地域、年によって多少異なりますが、7~8月が最盛期です。
生後3年、15mm前後になると産卵可能となり、成熟した雌は0.1mm前後の卵を10~100万個も抱卵しています。環境さえよければヤマトシジミの再生産力は大きいので、驚くほど多い宍道湖のヤマトシジミ漁獲量にも減少することなく資源が維持されています。
しかし、汽水の環境が乱れると産卵は上手くいかなくなります。
例えば、宍道湖が淡水化されると、水中の塩分が低くなり、水中に放出された卵は塩分濃度の関係(細胞膜は塩分濃度の低い方から高い方に水を通す)から卵は吸水して膨張し、受精・発生が不可能となります。ということは子供が産まれないということですから、宍道湖のシジミが何年かのうちに消滅してしまうことになります。
また、中海の様に塩分濃度が高いところでは、卵の中の水が細胞膜を通して外に出て、卵は萎縮してしまい、これまた受精・発生が不可能となります。
大切なことは、現在の宍道湖の様に淡水と海水が混じり合い、卵の中の塩分濃度(浸透圧)とほぼ同じ濃度の塩分濃度でないと、ヤマトシジミの産卵や受精が上手くいかないということです。
ヤマトシジミの産卵に最適な塩分濃度は海水の1/10~1/5程度のようです。

osumesu.gif









公式SNS

しじみのお話

ページのトップへ戻る